自然乾燥は髪に悪い?傷む理由と、乾かさないで寝た翌朝の直し方
2026年10月30日 公開

自然乾燥が髪によくないと言われるのは、ぬれている髪がやわらかく、乾くまでの長い時間に、こすれや絡まりで表面のキューティクルがはがれやすいからです。乾く順番もばらばらになりやすく、毛流れがそろわないまま乾いて、広がりやはね、寝ぐせのもとになります。
一方で「ドライヤーの熱のほうが傷む」と心配する必要は、あまりありません。花王は、ぬれた髪の表面は乾かしている途中でも60〜70℃ほどにしかならず、ドライヤーの熱による傷みはほとんどないとしています。自然乾燥でいい人・よくない人の分かれ目、傷めにくい乾かし方、乾かさずに寝てしまった翌朝の直し方を、花王の資料をもとにまとめました。
この記事の要点
- 髪はぬれているとやわらかく、乾いているときより小さな力で表面が削れたり、はがれたりします(花王)。自然乾燥はこの時間が長くなります
- 乾いたときに毛流れが整ってまとまる人は、自然乾燥でもかまいません。多くの人は表面や毛先が先に乾いて、広がり・はね・絡まりが出ます
- 根元から乾かし、根元→毛先の向きに風を送り、さらさらになったら冷風で冷ます。乾かさずに寝た朝は、はねている所の根元から湿らせて乾かし直します
01自然乾燥で髪が傷みやすい理由
花王によると、髪はぬれているとやわらかく、こすれたり引っぱられたりしたとき、乾いているときより小さな力で、表面のうろこ状のキューティクルが削れたり、はがれたり、髪が伸びきったりします。ぬれた状態で引っぱると、乾いているときより伸びやすく、切れやすいことも示されています。
自然乾燥では、このやわらかい時間が長く続きます。そのあいだに、首や肩、服、ソファ、枕とこすれ、手でさわり、絡まった所をとかすことになります。1回ごとの差は小さくても、毎日くり返すと毛先から手ざわりが変わっていきます。
| 自然乾燥で起きやすいこと | 髪に起きること |
|---|---|
| ぬれた髪が、服や枕とこすれる | やわらかい表面が削れたり、はがれたりしやすい |
| 表面や毛先から先に乾く | 毛流れがそろわず、広がる・はねる・くせが出る |
| 絡まったまま乾く | とかすときに力がかかり、傷みやすい |
| 根元・内側が湿ったまま残る | 乾ききるまでに形が変わり、寝ぐせや崩れのもとになる |
「乾いたつもり」が多い
花王のドライヤーによる乾燥の調査では、翌朝くせがつかないくらいしっかり乾かしている人は10%以下でした。ドライヤーを使っていても、表面や毛先、鏡で見える所ばかり乾かし、根元や内側が湿ったまま、ということがよくあります。花王は、傷んでいるからと毛先を乾かしきらないのも、崩れの原因になるとしています。
02自然乾燥でいい人・よくない人
花王は「自然乾燥とドライヤー乾燥、どちらが髪にいいの?」という問いに、髪全体が乾いたときに毛流れが整ってまとまる人は自然乾燥でもよい、と答えています。ただ、多くの人は自然乾燥だと表面や毛先が先に乾き始め、毛流れがそろわず、くせが出たりはねたり広がったりする、とも書いています。
自然乾燥でもよい人
- 乾いたあと
- 何もしなくても毛流れがそろう
- 髪
- 短めで、くせやうねりが少ない
- 朝
- 寝ぐせがほとんどつかない
ドライヤーで乾かしたい人
- 乾いたあと
- 広がる・はねる・絡まる
- 髪
- 長い・量が多い・うねりがある
- 朝
- 寝ぐせ直しに時間がかかる
花王の調べでは、40歳ごろから、不規則に細かくうねった毛の割合が10〜20代のころよりふえてきます。若いころは自然乾燥でまとまっていた方が、最近まとまらなくなった、と感じるのはこのためかもしれません。そういう時期こそ、乾かし方で差が出ます。
ドライヤーの熱は、心配しすぎなくていい
花王によると、1200Wのドライヤーから10cm以上離れると風は90℃以下になり、ぬれている髪の表面は60〜70℃ほどにしかなりません。髪の内部に空洞がふえるのは100℃以上の加熱をくり返したときで、乾いたあとに熱を当て続けなければ、そこまで上がることはない、としています。風量の多いドライヤーで、手ぐしで乾かすのがすすめられています。
熱による傷みで気をつけたいのは、160℃以上になることがあるヘアアイロンやコテのほうです。アイロンの温度については、ヘアアイロンの温度の記事でくわしく書いています。
03乾かさないで寝ると、どうなる?
ぬれたまま寝ると、やわらかい髪が枕とこすれ続けます。花王は、髪全体をしっかり乾かして、さらに室温に冷ましてから寝ることが寝ぐせを防ぎ、こすれによる傷みを防ぐキューティクルのケアにもなる、としています。
寝ぐせは、乾かし残しや汗でぬれた所が枕に押されて、根元から形が変わり、そのまま布が水分を吸って乾いたものです。毛先だけはねて見えても、根元や内側からついていることが多い、と花王は説明しています。
翌朝の直し方
- はねている所の根元と内側を湿らせる毛先だけぬらしても戻りにくいので、根元から。しっかり乾いた髪は水をはじくことがあり、水よりお湯のほうがなじみます。髪をにぎるようにすると、水が髪の間に入ります。
- 寝ぐせ直しを使うなら、泡のタイプが部分につけやすい寝ぐせ直し用のウォーターなどには、水を髪になじみやすくする成分や、毛流れを整えやすくする成分が入っています。
- 根元から乾かし直し、冷ます毛流れを整えながら根元から乾かし、最後に冷風で室温にもどします。温かいまま動かすと、また形が変わります。
外出先で水で直すのは避けてください。花王は、水でぬらすと形が変わりやすくなり、乾くまでの間にかえってまとまらなくなる、としています。外ではブラシでとかし、通りが悪ければオイルやクリームを少量だけ使います。
04髪を傷めにくい乾かし方
花王がすすめる乾かし方は、3つの段階に分かれています。ポイントは、毛先からではなく根元から乾かすことです。根元が乾くと、ばらばらに倒れていた髪が起き上がり、毛流れを整えやすくなります。
- タオルで、はさんで押さえるこすり合わせず、水気をタオルに移します。湿っているうちに乾かし始め、すぐに乾かせないときは根元や内側に指を入れて空気を通します。
- 根元を乾かすドライヤーを持たない手の指先を地肌にふれて小刻みに動かし、根元に風を入れます。重なりの多い後頭部と、耳の上の根元は乾かし残しやすい所です。
- 根元から毛先の向きに風を送り、毛流れをそろえる毛先に風を当てすぎず、指でざっくり流れをそろえながら乾かすと、毛先は自然にまとまります。髪が長い・量が多い方は、左右と後ろに分け、下の段から乾かします。
- さらさらになったら、冷風で冷ます細かい束がほどけ、指に吸いつくような冷たさがなくなって、さらさらになったら乾いた目安です。冷風で髪を室温にもどして形を落ち着かせます。

半乾きで止めない
花王は、しっかり乾かすことをすすめています。半乾きでは、乾ききるまでに形が変わってしまうためです。少し乾かしすぎても、髪は時間がたつと空気中の水分を吸って、ちょうどよい水分量にもどる、としています。傷んでいるからと毛先を湿らせたまま残すより、根元から毛先まで乾かして冷ますほうが、まとまりは長く続きます。
乾かす前の毛先には、洗い流さないトリートメントを少量つけておくと、絡まりにくく、毛流れもそろえやすくなります。花王も、根元を乾かす前に毛先や表面が乾いてしまったときは、洗い流さないトリートメントなどで湿らせて、なめらかにしてから乾かすとよい、としています。
05乾かしてもまとまらないときは
根元から乾かしても広がる、毛先だけ何をしてもはねる、というときは、髪の長さや重さのバランス、毛先の傷み、うねりの出方が関わっていることがあります。花王も、髪質や傷みは「整えにくい」要因で、乾かし方を見直すことで、ある程度カバーできるとしています。
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06よくある質問
自然乾燥にメリットはありますか?
乾いたあとに毛流れが自然にそろってまとまる方なら、自然乾燥でもかまいません。ただ、乾くまでのあいだ、ぬれてやわらかい髪がこすれやすいことは変わらないので、タオルで水気をよく取り、乾くまでは髪をこすらないようにしてください。
ドライヤーはどれくらい離して使えばいいですか?
花王は、1200Wのドライヤーから10cm以上離れると風は90℃以下になるとしています。近づけすぎず、同じ所に当て続けないようにし、乾いたあとは熱を当て続けないことが大切です。
乾かしすぎると、パサパサになりませんか?
花王によると、少し乾かしすぎても、髪は時間がたつと空気中の水分を吸って、ほどよい水分量にもどります。乾かし残しのほうが、形が崩れる原因になります。
洗い流さないトリートメントは、乾かす前と後のどちらにつけますか?
ぬれた髪にも乾いた髪にも使えます。乾かす前の毛先につけると、絡まりにくく乾かしやすくなります。製品の表示に従ってください。

参考にした資料
- 花王 ヘアケアサイト「スタイリングのQ&A」
https://www.kao.com/jp/haircare/scalp-care/9-10/ - 花王 ヘアケアサイト「濡れていると傷みやすい」
https://www.kao.com/jp/haircare/hair/3-4/ - 花王 ヘアケアサイト「高温加熱の影響」
https://www.kao.com/jp/haircare/hair/3-7/ - 花王 ヘアケアサイト「パサつき・くせ毛対策にもなる、乾かし方・スタイリングの手順」
https://www.kao.com/jp/haircare/scalp-care/9-9/ - 花王 ヘアケアサイト「寝ぐせ対策」「ヘアスタイルがくずれるメカニズム」
https://www.kao.com/jp/haircare/scalp-care/9-5/


