頭皮の臭いの原因は?酸っぱい・脂っぽいにおいの違いと洗い方
2026年10月14日 公開

頭皮の臭いの原因は、皮脂や汗そのものではありません。出たばかりの皮脂や汗には、気になるにおいはほとんど無く、時間がたって、頭皮の菌や酸化によって変化した物質がにおいます(花王)。
ですから、見直すのは「皮脂を取りきること」より、「変化する前に、洗い残さず落とすこと」です。この記事では、酸っぱいにおいと脂っぽいにおいの違い、強くなりやすい場面、洗い方と乾かし方、皮膚科に相談したい状態を整理しました。
この記事の要点
- 酸っぱいにおいは、汗などの成分を菌が分解してできる物質。脂っぽいにおいは、分解された皮脂が酸化してできる物質が原因です
- 洗ってもにおうときは、におうもとの皮脂や汗を洗い残していることが多い。耳の上・後頭部・頭頂部を意識します
- においに加えて、フケ・赤み・かゆみが続くときは、皮膚科で相談を
01頭皮の臭いの原因は、変化した皮脂と汗
夕方、髪をかき上げたとき。帽子を脱いだとき。枕カバーを替えるとき。ふと自分の頭のにおいが気になって、不安になることがあります。
花王の説明によると、頭皮のにおいは、頭皮の上の皮脂や汗が変化して生まれます。出たばかりの皮脂や汗は、ほとんどにおいません。時間がたつと、皮膚にもともといる菌(常在菌)や、空気による酸化で分解され、においを持つ別の物質に変わります。
頭皮は、体のなかでも温度が高く、常在菌がいて、皮脂が変わりやすい場所です。つまり、頭皮がにおいやすいのは、体質や年齢のせいというより、場所の性質によるところが大きいのです。
酸っぱいにおいと、脂っぽいにおい
においは、大きく2つに分けられます。
| におい | もとになるもの | 強くなりやすいとき |
|---|---|---|
| 酸っぱいにおい | 皮脂や、汗に含まれるアミノ酸を、常在菌が分解してできる物質(低級脂肪酸) | 汗をたくさんかいた日。汗をそのままにしたとき |
| 脂っぽいにおい | 分解された皮脂が、さらに酸化してできる物質 | 洗う間隔があいたとき。皮脂が頭皮に長く残ったとき |
| 2つが混ざったにおい | 上の両方 | 洗えない日が続いたとき |
どちらのにおいも、もとは皮脂と汗です。体から出るのを止めることはできませんし、止める必要もありません。皮脂は頭皮と髪を守るものだからです。変えられるのは、「変化するまで、どれだけ長く頭皮に残すか」のほうです。
02においが強くなりやすい、5つの場面
1. 汗をかいて、そのままにした
汗が多いと、菌が増えやすくなり、酸っぱいにおいのもとになるアミノ酸も増えます。夏だけの話ではありません。暖房のきいた電車や室内、帽子の中、運動のあとも同じです。
2. 洗ってから、時間がたった
花王によると、皮脂は洗髪のあと、およそ1日かけて頭皮に広がり、そのあと髪へ移っていきます。洗ってから時間がたつほど、皮脂の量が増え、皮脂からできる脂肪酸の割合も高くなります。朝は気にならないのに夕方に気になる、というのは、この流れに合っています。
3. 洗っているのに、洗い残している
「毎日洗っているのに、におう」と感じることがあります。花王は、洗髪後もにおいが気になる場合、におう物質だけでなく、そのもとになる皮脂や汗を洗い残している可能性があるとしています。洗い残しやすいのは、耳の上・後頭部・頭頂部。シャンプーの泡が髪の表面だけで終わっていて、頭皮まで届いていないことがあります。
4. 寒い季節
汗をかかない冬は安心、と思いがちですが、花王によると、頭皮に残る皮脂は夏より冬のほうが多くなります。夏の皮脂はさらさらして髪へ移りやすく、冬の皮脂は固まりやすく、頭皮にとどまるためです。これからの季節は、汗よりも「残った皮脂」に目を向けてください。
5. 髪が、外のにおいを吸っている
髪には、たばこや食べ物など、外のにおいを吸いつけやすい性質があります(花王)。焼き肉や揚げ物のお店のあとに髪がにおうのは、頭皮のにおいとは別のもの。その日のうちに洗えば落ちます。頭皮のせいだと思い込んで、強く洗いすぎないようにしてください。
03洗い方:強く洗うより、洗い残しを減らす
においが気になると、爪を立ててごしごし洗いたくなります。けれど、必要なのは力ではなく、シャンプーとお湯を頭皮のすみずみまで届けることです。花王の洗い方の説明から、要点をまとめます。
- 洗う前に、とかす手ぐしや目の粗いくしで、もつれをほどきます。洗う間隔があいた日は、当たりのやわらかいブラシで生え際から頭頂部に向かってとかすと、皮脂がほぐれて落ちやすくなります。
- 髪をかき分けて、頭皮まで濡らす表面だけ濡れていても、頭皮は乾いていることがあります。指で髪をかき分けながら、頭皮全体にお湯を通します。
- シャンプーは、耳の上・後頭部・頭頂部から洗い残しやすい場所に先につけます。手のひらで軽く広げてから、髪の表面ではなく頭皮の近くへ。髪が長い方は、表面の髪を持ち上げてつけます。
- 指の腹で、小きざみに指の腹を頭皮に当てて、小さく動かします。髪をこすり合わせる必要はありません。
- ぬるつきが無くなるまで、すすぐすすぎも、指の腹で頭皮に触れながら。耳のうしろから後頭部の中央は、最後にもう一度確かめます。
- コンディショナーは、髪に頭皮ではなく髪につけるのが基本です。すすぐときは根元から、べたつきが残らないように流します。

毎日洗うのは、洗いすぎ?
「洗いすぎると、かえってにおう」と聞いて、1日おきにしている方もいます。花王は、洗髪の回数が少ないと、何日ぶんもの皮脂がたまり、それを分解する菌も増えやすくなるとして、毎日の洗髪が頭皮トラブルの予防につながると説明しています。乾燥しやすい肌の方でも、きちんと洗うことで赤み・かゆみ・フケを防げることが確かめられているそうです。
気をつけたいのは、回数ではなく洗い方です。爪を立てる、強くこする。こうした洗い方は頭皮を荒らすもとになります。
04乾かし方と、日中にできること
洗ったら、根元から乾かす
頭皮は温度が高く、菌のいる場所です。洗ったあとは、湿ったままの時間を長くしないようにします。タオルで根元の水気をしっかり取り、ドライヤーは髪を頭皮から浮かせて、根元から。花王によると、後頭部と耳の上あたりは乾き残しやすい場所です。指に吸いつく感じが消えて、さらさらになったら乾いた合図です。
汗は、その場でふき取る
汗をそのままにすると、菌が増えやすくなります。生え際やえり足の汗は、タオルやハンカチで押さえるようにふき取ってください。帽子をかぶる日は、ときどき脱いで風を通します。
1日1分、頭皮を動かす
花王は、頭皮のトラブルを防ぐもう1つの柱として、頭皮マッサージなどで血のめぐりをよい状態に保つことを挙げています。においを直接消すものではありませんが、毎日頭皮に触れていると、べたつきや乾燥、触ると違和感のある場所に早く気づけます。やり方は頭皮マッサージの記事にまとめています。
05においだけではないとき:皮膚科に相談を
洗い方を見直しても変わらないとき、また、においのほかに症状があるときは、頭皮に炎症が起きている可能性があります。たとえば脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)は、頭皮や生え際が赤くなり、脂っぽいフケや乾いたフケが出る皮膚の病気で、皮脂と常在菌が関わると考えられています(第一三共ヘルスケア)。
こんなときは、皮膚科へ
- においに加えて、フケが増えた・脂っぽいフケが出る
- 頭皮が赤い、かゆい、ぶつぶつがある
- じゅくじゅくしている、かさぶたができる
- 洗い方を見直して2週間ほどたっても変わらない
原因を調べて治療するのは、皮膚科の仕事です。シャンプーを次々に変えるより、一度診てもらうほうが早道です。
頭皮の赤みについては頭皮が赤いときの記事、フケについては頭皮の乾燥とフケの記事でくわしく書いています。
06においが気になるとき、美容院で相談してもいい
においが気になると、美容院の予約をためらってしまうかもしれません。けれど、美容師は毎日、たくさんの方の頭皮に触れています。皮脂が出るのは当たり前のことで、気にされる必要はありません。むしろ「夕方ににおいが気になる」「洗ってもすっきりしない」と伝えてもらえると、洗い残しやすい場所や、ふだんの洗い方をいっしょに確かめられます。

LUJUでは、カウンセリングのときにマイクロスコープで頭皮を拡大した写真を見ながら、その日の地肌をいっしょに確認します。自分では見えない頭皮の様子がわかると、家でどこを意識して洗えばいいかが、はっきりします。赤みや傷など気になる状態があるときは、皮膚科での相談をおすすめしています。
07よくある質問
毎日洗っているのに、頭皮がにおうのはなぜですか?
においのもとになる皮脂や汗を、洗い残している可能性があります。耳の上・後頭部・頭頂部は洗い残しやすい場所です。シャンプーを頭皮の近くにつけ、指の腹で頭皮に触れて洗い、ぬるつきが無くなるまですすいでください。
酸っぱいにおいがします。何が原因ですか?
花王の説明では、皮脂や、汗に含まれるアミノ酸を常在菌が分解してできる物質が、酸っぱいにおいの原因です。汗が多いと出やすくなります。汗はその場でふき取り、その日のうちに洗い流してください。
朝にシャンプーしたほうが、においませんか?
皮脂は洗ってから時間とともに増えるので、朝に洗えば、日中は洗いたてに近い状態で過ごせます。ただ、夜に洗わないと、1日ぶんの皮脂と汗を頭皮にのせたまま眠ることになります。夜に洗い、よく乾かしてから眠るのを基本にして、朝は汗をかいたときに、と考えるのがおすすめです。
頭皮用のスプレーや香りのあるものでごまかしても大丈夫ですか?
外出先で一時的に使うのは問題ありません。ただ、においのもとは頭皮に残った皮脂と汗なので、香りを重ねても、もとは変わりません。洗い残しを減らすことを先にしてください。頭皮に赤みやかゆみがあるときは、使う前に皮膚科で相談を。
頭皮のにおいで、病院に行ってもいいのでしょうか?
はい。フケ・赤み・かゆみをともなうときは、皮膚科で相談してください。においだけでも、長く気になっているなら相談してかまいません。

参考にした資料
- 花王 ヘアケアサイト「頭皮・頭髪のニオイ」
https://www.kao.com/jp/haircare/scalp/5-7/ - 花王 ヘアケアサイト「頭皮のトラブルを防ぐには」
https://www.kao.com/jp/haircare/scalp/5-4/ - 花王 ヘアケアサイト「頭皮の皮脂の挙動とトラブル」
https://www.kao.com/jp/haircare/scalp/5-3/ - 花王 ヘアケアサイト「髪と頭皮にやさしい洗髪方法」
https://www.kao.com/jp/haircare/scalp-care/8-1/ - 第一三共ヘルスケア ひふ研「脂漏性皮膚炎」
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_hifuken/symptom/shirouseihifuen/



